接骨院 / 整骨院 / 柔道整復師 / 施術所開設届 / 療養費 / 受領委任

接骨院・整骨院フランチャイズ加盟前に確認する柔道整復師・施術所届出・療養費請求

接骨院・整骨院FCは、集客や回数券販売より先に、柔道整復師が行う業務範囲、保健所への施術所開設届、広告制限、健康保険を使える負傷の範囲、療養費の受領委任を扱う施術管理者の要件を分けて確認します。「未経験でも開業できる」「保険収入が安定する」という説明だけで判断せず、資格者の名義、施術所の構造設備、広告の範囲、保険請求の対象、施術管理者の退職時リスクまで書面で確認することが重要です。

結論:整骨院FCは「資格者配置」と「保険請求責任」を先に分ける

接骨院・整骨院フランチャイズでは、オーナーが無資格でも投資できるか、柔道整復師を採用できるか、健康保険を使う療養費請求を行うかで、必要な準備とリスクが変わります。加盟前に、本部のブランド力や広告支援より先に、施術所届出、資格者、施術管理者、受領委任、広告制限を確認してください。

  • 施術所を開設した者は、開設後10日以内に所在地を管轄する保健所へ届け出る必要があります。
  • 東京都は、専用施術室6.6平方メートル以上、待合室3.3平方メートル以上、換気、消毒設備などの構造設備基準を示しています。
  • 厚生労働省は、柔道整復師の施術で保険対象になるものを骨折、脱臼、打撲、捻挫などに限定して案内しています。
  • 令和6年4月以降、受領委任を扱う施術管理者には原則3年以上の実務経験と研修受講が求められています。

加盟前に確認する比較表

同じ整骨院FCでも、実費中心、保険中心、資格者オーナー型、投資家オーナー型で見るべき書類が異なります。

確認領域 加盟前に見る書類 判断基準 赤信号
柔道整復師資格 免許証写し、採用計画、雇用契約、退職時対応 施術者、施術管理者、開設者、院長表記の役割が分かれている 資格者が採用できていないのに開業日と売上計画だけ決まっている
施術所開設届 平面図、構造設備チェック、保健所事前相談記録、開設届控え 開設後10日以内の届出、構造設備、換気、消毒設備を工程に入れている 本部標準図面だけで管轄保健所への相談を省く
療養費・受領委任 地方厚生局への申出書類、施術管理者研修修了証、実務経験証明 保険対象の負傷、患者署名、明細書、返戻・不正請求時の責任が明確 肩こり・疲労回復も保険で売上化できるように説明する
広告・集客 看板案、LP、チラシ、口コミ依頼文、キャンペーン表示 広告できる事項と、技能・施術方法・経歴・症状訴求の制限を確認している 交通事故専門、腰痛改善、料金訴求などを前提に集客計画を作る
実費メニュー メニュー表、同意書、回数券規程、返金規程、景品表示法チェック 保険対象外の実費施術を、保険請求と会計・説明で分けている 保険施術への誘導と実費回数券販売の境界があいまい

柔道整復師と開設者:無資格オーナーほど責任分担を見る

柔道整復師法は、柔道整復師でない者が柔道整復を業として行ってはならないこと、柔道整復師が施術所を開設したときは届出が必要なこと、広告できる事項が制限されることを定めています。フランチャイズでオーナーが施術しない場合でも、店舗運営、採用、広告、保険請求、事故対応の責任がなくなるわけではありません。

無資格オーナー型では、柔道整復師の採用難、施術管理者の退職、病欠、複数店舗兼務、給与水準、紹介会社手数料を収支に入れます。資格者1名に依存するモデルでは、退職した瞬間に予約、保険請求、営業継続が止まる可能性があります。

名義を見る開設者、施術者、施術管理者、院長、広告上の責任者を同じものとして扱わない。
退職時を見る資格者が退職した場合の休業、代替採用、本部応援、患者対応、保険請求停止を確認する。
兼務を見る複数店舗管理や短時間勤務で制度上・実務上問題がないか、管轄へ確認する。
教育を見る技術研修だけでなく、療養費、患者説明、広告、個人情報、事故対応まで教育対象にする。

施術所開設届:物件契約と内装工事の前に保健所へ相談する

東京都保健医療局は、施術所を開設した者は開設後10日以内に所在地を管轄する保健所へ届け出る必要があると案内しています。大阪市も、柔道整復の施術業を行う場合、施術所所在地の保健福祉センターへ届け出る必要があり、開設や構造設備概要の変更では届出後に現地調査を実施すると説明しています。

構造設備では、専用施術室6.6平方メートル以上、待合室3.3平方メートル以上、施術室面積の7分の1以上に相当する外気開放または換気装置、器具や手指等の消毒設備、清潔、採光、照明、換気などが示されています。横須賀市も同様の構造設備基準を案内しています。

加盟前には、物件契約前の平面図相談、看板・外装表記、ベッド数、換気、待合室、トイレ動線、他業態併設、個室化、バリアフリー、消防・建築用途の確認を工程表に入れてください。本部の標準図面があっても、管轄保健所の確認は別です。

健康保険の対象:肩こり・疲労回復を保険売上にしない

厚生労働省は、整骨院や接骨院で骨折、脱臼、打撲、捻挫(いわゆる肉ばなれを含む)の施術を受けた場合に保険対象になると案内しています。骨折と脱臼は、緊急の場合を除き、あらかじめ医師の同意が必要です。一方、単なる肩こりや筋肉疲労などへの施術は保険対象外で、全額自己負担になります。

厚生労働省通知の留意事項でも、療養費の支給対象となる負傷は急性または亜急性の外傷性の骨折、脱臼、打撲、捻挫であり、内科的原因による疾患は含まれないこと、単なる肩こり、筋肉疲労に対する施術は対象外であることが示されています。

FC本部の収支モデルを見るときは、保険施術、実費施術、回数券、物販、交通事故、自賠責、紹介料を分けます。「保険が使えるから来院頻度が高い」という説明だけで、対象外の慢性症状や疲労回復を保険収入に見込んでいないかを確認してください。

受領委任と施術管理者:開業日から逆算して要件を確認する

厚生労働省は、療養費は本来、患者が全額を支払った後に自ら保険者へ請求する償還払いが原則だが、柔道整復では例外的に受領委任が認められていると説明しています。患者が自己負担分を柔道整復師に支払い、柔道整復師が患者に代わって残りの費用を保険者へ請求する仕組みです。

地方厚生局は、平成30年4月から施術管理者に実務経験と研修受講が要件として加わったと案内しています。北海道厚生局は、令和6年4月以降、実務経験は原則3年以上、保険医療機関で従事した期間は2年まで必要期間に算入できると説明しています。近畿厚生局の届出書類例では、施術所開設届または変更届の写し、免許証の写し、欠格事由非該当申出書、施術管理者選任証明、実務経験期間証明書、施術管理者研修修了証の写しなどが挙げられています。

加盟前には、施術管理者候補が要件を満たすか、研修の受講枠を確保できるか、申出受理日と保険取扱い開始日の関係、明細書交付、返戻、個別指導、不正請求時の契約責任を確認しましょう。

広告制限:集客LP・看板・口コミ施策まで確認する

東京都保健医療局は、柔道整復師の広告について、柔道整復師である旨、氏名・住所、施術所の名称、電話番号、所在地、施術日・時間、ほねつぎまたは接骨、保健所に届出をした旨、一定条件で医療保険療養費支給申請ができる旨、予約、休日・夜間、出張、駐車設備などを示しています。技能、施術方法、経歴に関する事項にわたってはならないとも説明しています。

同ページは、法令違反の広告例として、肩こり、腰痛、姿勢矯正、交通事故専門、むち打ち専門などの症状等、料金、勧誘文句などを挙げています。さらに、実際には認められない効果・効能表示は景品表示法に抵触するおそれがあるとも注意しています。

FC本部が提供するLP、MEO文言、チラシ、SNSテンプレート、口コミ依頼文、初回割引、回数券表示、交通事故集客の表現は、加盟店側も自店舗名で使う前に確認が必要です。

本部へ聞く質問リスト

説明会では、売上見込みより先に、資格者、届出、保険請求、広告、退職時対応を質問してください。

  • オーナー、開設者、施術者、施術管理者、院長表記は誰ですか。それぞれ契約書でどう定義されていますか。
  • 施術所開設届、構造設備、保健所事前相談、現地調査、変更届は本部、加盟店、施工会社の誰が担当しますか。
  • 柔道整復師が退職した場合、営業停止、予約停止、代替採用、患者説明、休業補償はどう扱いますか。
  • 受領委任の申出に必要な実務経験、研修、添付書類、受理日、保険取扱い開始日を誰が管理しますか。
  • 保険対象外の肩こり、慢性腰痛、疲労回復、姿勢改善、回数券販売をどのように説明・会計分離しますか。
  • 広告テンプレートは、柔道整復師法、あはき・柔整広告ガイドライン、景品表示法の観点で誰が確認していますか。
  • 療養費の返戻、個別指導、不正請求疑義、患者署名漏れ、明細書交付漏れが起きた場合の責任分担はありますか。
  • 施術事故、賠償責任保険、個人情報、カルテ保存、レセプトシステム、外部委託先の管理は契約書に明記されていますか。

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接骨院・整骨院FCは、資格者採用、労務、物件、固定費の確認とつながります。以下もあわせて確認してください。

整骨院FCは、資格者依存と保険請求を分けて比較する

接骨院・整骨院FCの収益性は、来院数や単価だけでは判断できません。柔道整復師の確保、施術所届出、保険対象の範囲、受領委任、広告制限、資格者退職時の営業継続を分けて確認してから比較しましょう。

店舗経営者倶楽部は、加盟前に本部以外の視点で契約条件、固定費、採用、撤退条件、現場運用を整理したい方向けの審査制コミュニティです。制度確認と収支の見立てを分けて検討したい方は、公式ページで概要を確認してください。

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接骨院・整骨院FCの届出・療養費請求でよくある質問

接骨院・整骨院フランチャイズは、オーナーが柔道整復師でなくても加盟できますか?

オーナー自身が施術しない運営形態はあり得ます。ただし、柔道整復の施術を業として行うには柔道整復師の資格者が必要です。無資格オーナーほど、施術者の雇用、施術所の開設者、施術管理者、資格者退職時の営業継続、広告表現、保険請求責任を契約前に分けて確認します。

保健所への施術所開設届を出せば、健康保険の取扱いも始められますか?

別の確認です。施術所開設届は、開設後10日以内に管轄保健所へ届け出る手続きです。健康保険の窓口負担だけで扱う受領委任を行うには、地方厚生局等への届出・申出、施術管理者の要件、必要添付書類を確認します。

整骨院では肩こりや慢性腰痛にも健康保険を使えますか?

厚生労働省は、柔道整復師の施術で保険対象となるのは骨折、脱臼、打撲、捻挫などで、骨折・脱臼は緊急の場合を除き医師の同意が必要だと案内しています。単なる肩こりや筋肉疲労は保険対象外です。

施術管理者になるための実務経験は何年必要ですか?

地方厚生局は、令和6年4月以降、柔道整復療養費の受領委任を取扱う施術管理者には原則3年以上の実務経験が必要で、保険医療機関で従事した期間は2年まで算入できると案内しています。研修の受講も要件です。

編集方針・免責

本記事は、フランチャイズ加盟検討者が接骨院・整骨院FCの柔道整復師資格、施術所開設届、構造設備、広告制限、療養費、受領委任、施術管理者要件を整理するための一般情報です。特定の本部、施術所、加盟店の届出可否、保険請求、法的責任、収益性を保証するものではありません。

主な一次出典:e-Gov法令検索「柔道整復師法」、東京都保健医療局「あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう、柔道整復施術所」、横須賀市「施術所(柔道整復師法)の届出について」、大阪市「施術所の開設等の手続き」、厚生労働省「柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて」「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について」、北海道厚生局・近畿厚生局「柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任に関する申し出」。確認日:2026年8月12日。

運営主体:フランチャイズ比較ガイド編集部。公開日:2026年8月12日。更新日:2026年8月24日。